3分割理論(リスク編)

前回は「時間管理に対する3分割の理論」について書きましたが、今回はリスク管理についてです。

非常に簡単な内容であり、文字数も少ないので簡単に読めます。

 

 

さて、時間管理の3分割の理論は

 

1、3分の1の時間で現在の収入を確保し、

2、3分の1の時間で未来の収入を確保し、

3、3分の1の時間で未来のための人脈形成とスキルアップ

 

を行うというものでした。

 

今回のリスク管理とは、そもそもの1番目の「現在の収入」での3分割についてです。

 

最初の段階は、現在の収入を確保するためにずっと仕事をすることがあるかもしれませんが、はじめは時間を使ってその収入を確保する段階があっても問題ありません。

時間を使う段階でも、落ち着いてきた段階でも「1」の中身を3分割にするようにしましょう。

 

 

つまり、現在の収入がなくならないためのリスクヘッジです。

 

 

例えば、

 

小売業界であれば

「店舗販売・ネット販売・業者間販売」

 

営業であれば

「直接販売・紹介販売・新規ルート開拓」

 

といったように、ひとつのことではなくリスクを分散しておくということです。

そうすることにより、ひとつが上手くいかなかったときに他で助けられるという構図ができがります。

 

会社でも個人でも同じことが言えますが、そしてこれをまさに実践していた会社がありました。

 

 

Comeco Foods はグルテンフリーの食品を取り扱う会社です。

 

主に、ケータリングを中心に販売し、月1回のヴィーガンマーケット(日本でいうところの肉フェスやグルメフェスのような、〇〇フェスのヴィ―ガンの人向けのものと考えてください)では毎回完売の盛況ぶりでした。

そして、2020年の春に実店舗を持ち直接販売の計画を進めていました。

 

そこにコロナウィルスの影響によって、マーケットの開催はなくなり、柱がひとつなくなった形になりました。

 

通常、マーケットのみで生計を立てている会社であればこれで倒産になるところですが、コロナウィルスの影響によってお客さまは自宅にいることも多くなり、ケータリングの売上は好調、そして、実店舗ではテイクアウト(オーストラリアではテイクアウェイと言います)を始めました。

 

拡大しているとはいえ、ニッチな市場と言えるヴィーガンの市場ですが、対象を外にいく人、中にいる人に向けているために、外がなくなると中が増えるというようにリスクヘッジが出来ていることも非常に素晴らしい要因ですが、そこに自分で買いに来る人に対して対面で販売できる実店舗を活かしたことも本来であれば、店舗を持つリスクだったものを、大きなプラス要素に変えたのもさらに素晴らしいです。

 

あとはコロナ終息後にまたマーケットで完売の人気出店者になることもできますし、お店でも安定した売上が見込めます。さらに新しいことをすることもできます。

 

3つの手立てを持っていれば、ひとつの凹みを、切り返しによってプラスにもっていける良い例です。

 

もちろん、webサイトやSNSでの細やかなマーケティングによって、さまざまな種まきをしているからこそ成功していることは言うまでもありませんが、商品の販路を分けていることの素晴らしさは経営をしている人ならわかるでしょう。

 

ひとつ確かなことは同じ取り扱いのものでもいくつかのルートを持つことによって相当大きなリスクヘッジになったということです。

 

どうですか?

この会社から得られることは多いのではないでしょうか?

 

 

食品を扱わない他の業種の動向はどうでしょう?

 

習い事教室や塾などにおいては、直接指導からオンラインに移行することによってとりあえずの収入が得られたかもしれません。しかし、終息した段階で、オンラインから直接指導に戻るのか、オンラインを使い続けるのか、この出口戦略を持てないのは「ひとつの“販路”に頼っているから」に他なりません。

 

1つから2つ、2つから3つ、というように出来れば3つの分散によってリスクヘッジを行うことで、今後来るかもしれないもっと大きな景気の変化にもあたふたせずに対応できるのではないでしょうか?

 

今回は実際の会社の名前を出しましたが、皆さんのまわりの会社でも同じように上手に経営をされているところがあれば是非教えてください。

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