ずっと選ばれるようになってはじめて「一流」
当たり前のようで難しい、サービス業の極地ではないでしょうか?
試してもらうだけでは三流
選んでもらうだけなら二流
選ばれ続けてはじめて一流
これは、特に自動車業界で広く言われている言葉です。
分かりやすいように身近な自動車で少し説明します。
「試してもらう」はお店に来て、車のドアを開けたり、ハンドルを握ったり、トランクの広さを見たり、試乗したり。
自動車業界では「試乗」くらいまでだと、やっと土俵に乗ってくれたという感覚です。
言い換えると「試されるのは当たり前でしょう?」ということです。
ここでは利益がないどころか、接客する分の損失が起こっています。
次に、「選ばれる」は購入ですね。
実は日本では200万ほどの新車は利益でいうと15万円以下だということを知っていましたか?
値引きをしたら赤字で、色々なオプションや手数料でなんとか黒字になるというのが新車販売の法則です。
販売台数の量によって、メーカーからの仕入れの金額が変わるので台数を売らないといけない力関係があります。(だから新古車が世に出回るのですね)
つまり、購入店として「選ばれる」だけでは商売成り立たないということになります。
そして、「選ばれ続ける」とはその後の点検や買い替えです。
点検と車検は、非常に儲かり、中古車販売はもっと儲かります。
点検の交換部品はお客さんが払い、交換費用は原価0になり、何も直すところがなければ丸儲けです。
また、中古車は基本的に40%ほど利益率があるので、200万の車なら80万円の利益が出る計算になります。
自分のところで点検済の素性のわかる車を車検で乗り換えるお客さんなんて最高ですね。
だから、新車だけ直営店で買ってオートバックスなどで点検、買取はガリバーだと、直営店は間違いなく倒産します。
そのため、点検や車検、オイル交換無料プランなどを直営店は行い、お客さまが来るきっかけを作って損をしながらも得を狙いにいっています。
さて、車の業界では選ばれ続けるということをしなくては生き残れないということですね。
皆さんのビジネスではどうでしょうか?
「試してもらい」「選んでいただく」ところまでは力が入りますが「選ばれ続ける」ことに尽力していますか?
意外と意識していな人が多いのが現状です。
良いものを作って丁寧に接客をするだけ。
こんな会社が増えています。
なぜなら、ほとんどの会社が「選ばれ続ける前提」になっているからかもしれません。
一度購入いただくとそこから付き合いが“続く”ような感覚になりますが、間違いです。
そして、お客さまは去っていくときにわざわざ理由を教えてくれません。
今のビジネスや過去のビジネスで皆さんは「選ばれ続けるための仕掛け」は何が当てはまりますか?
僕の付き合いのある不動産の営業マンは最低月1回手書きでハガキを送ってきます。
それ以外にも何か打ち合わせで会ったら必ず2日後にはハガキが届きます。
金額の大小はありますが、色々な工夫がありますね。
しかし、ひとつだけルールがあります。
「続けられることを必ず行う」ということです。
今だけできることをやってはいけません。
必ず続けられることをしなくてはいけません。
皆さんのビジネスに活かすには、どんな対応をされたいか?
を前提に考えてみるのも良いでしょう。
下記はヒントです。
例えば、毎月、1~2万円服屋さんで購入、年数回は追加で1万円購入する。
このお店ではどのように対応してもらいたいでしょうか。
名前覚えてもらうのは絶対ですね、前回購入したものも出来たら覚えておいてほしいところです。
服屋さんに例えましたが、ちょっと高めの習い事だと上の例と同じ金額です。
また、高級バッグを3年払いで購入するのであれば、40万円以上の商品を買っているのと同じになります。
払う金額が同じであれば、アパレル販売員の人が、銀座のハイブランドと同レベルで丁寧に接客が出来ているか。
自分たちでは当たり前と思っている金額も、世の中と照らし合わせると見方が変わります。
皆さんのビジネスは“トータル金額において”どんな会社と並びますか?
また、そこに勝てるレベルの会社として存在していますか?
今回は選ばれ続けないと一流ではないことを自動車業界を例にしました。
また、選ばれ続けるためにはまず、他者を知ってみることも意識してもらえると思います。
是非みなさんの工夫を教えてください。
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