「リスクを半分にしたい」なら、共同経営はやめた方がいいです ――経営の最終責任は、割り勘にはできません

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「リスクを半分にしたい」なら、共同経営はやめた方がいいです ――経営の最終責任は、割り勘にはできません

PodcastとYoutubeで、リスナーの方から来た質問にお答えする形でそれぞれ台本なしの経営トークを展開していますが、こちらでは並行して連携をしたコラムをまとめます。

フリートークでわかりにくいことなど文字にまとめて読みやすいようにしていますのでこちらも経営の参考にしてください。

「25歳の会社員(男性)です。現在、Web制作・SNS運用代行の事業で独立を考えています。親友と、お互いの強みを活かして共同経営で独立しようと思います。リスクも半分になるし、一人より心強いです。気をつけることはありますか?」

起業を志す若い方から、これまで数え切れないほど聞いてきた相談です。

そのたびに、私は綺麗事抜きでこうお答えしています。

「今すぐやめておいた方がいいです。99%揉めて終わります。それは経営ではなく、ただの傷の舐め合いです」

共同経営という言葉には、「強みの掛け算」や「リスクの分散」といった美しいイメージがつきまといます。

ですが、泥臭い経営の現実においては、仲良し同士の共同経営こそが、組織を崩壊させる一番確実な劇薬です。

「リスクの分散」の正体は、依存です

そもそも、起業において

「リスクを半分にしたい」
「一人では不安だから」

という動機が先に立っている時点で、経営者としての適性には少し疑問符がつきます。

経営とは、最終的なリスクと孤独を、たった一人で背負い込むことです。

うまくいかなかったときに「あいつのせいだ」と言い訳できる逃げ道を残している状態では、市場という戦場で勝ち残ることは難しいと思います。

「一人より心強い」という感覚の正体は、戦略的な提携というより、他者への依存であることがほとんどです。

無形商材における「分業」の残酷な末路

Web制作やSNS運用代行における共同経営は、たいてい「自分が営業して案件を取るから、相手には制作と運用をお願いする」という役割分担から始まります。

一見、合理的に見えますが、これが破綻の入り口になりやすいのです。

WebやSNSのような無形商材は、お互いの労力が見えにくいという特徴があります。

事業が軌道に乗って利益が出はじめると、

「自分が案件を取ってきたから稼げている」
「いや、自分が昼夜問わず手を動かして回しているからだ」

というエゴがぶつかり合い、利益の分配で揉め始めます。

逆に案件が取れない時期には、

「あなたの制作物や運用実績が弱いから売れない」
「あなたの営業力が足りないからだ」

と、責任の押し付け合いになりがちです。

トップ同士の責任の所在が曖昧な組織は、いざというときにとても脆くなります。

共同経営を成立させる、唯一の条件

数人でビジネスを始めるときは、事前に「依存する体質」を無くしておくこと。自立している人同士を集めることが大事だと、私は考えています。

もし、どうしても複数人で起業するのであれば、「仲の良い対等なパートナー」という甘い前提は、まず手放してください。

必要なのは、それぞれが自分の足で立てる、完全に自立したプロ同士であることです。

そして、揉めないための一番の防御策は、冷徹なまでに「主従」を明確にしておくことです。

・どちらが代表取締役になるのか。
・どちらが過半数(51%以上)の株式を持つのか。
・意見が割れたとき、最終的にどちらのトップダウンで決めるのか。

この「決定権の偏り」を、ビジネスライクに割り切って書面に残せる関係性でなければ、一緒にビジネスをやるべきではないと思います。

まとめると

経営の最終責任は、割り勘にはできません。

「親友と一緒ならできそうだ」と思うのであれば、今の安定した会社で、優秀な会社員として力を発揮する方が、賢明な選択かもしれません。

それでも複数人でやると決めるのなら、仲の良さではなく、決定権の所在をはっきりさせることから始めてください。

今回は、共同経営のリスクについてのお話でした。

現在、私はYoutube、Podcastにて番組を行っています。

そこでは、リスナーさんからの質問にお答えする形で少し泥臭い経営論を台本なしで展開しています。

よろしければそちらもご確認いただければ幸いです。

それでは次のコラムでお会いしましょう。

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