会社を変えようとするのは、ドラマの中だけの話です ――経営陣が動かない組織での生存戦略

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会社を変えようとするのは、ドラマの中だけの話です ――経営陣が動かない組織での生存戦略

PodcastとYoutubeで、リスナーの方から来た質問にお答えする形でそれぞれ台本なしの経営トークを展開していますが、こちらでは並行して連携をしたコラムをまとめます。

フリートークでわかりにくいことなど文字にまとめて読みやすいようにしていますのでこちらも経営の参考にしてください。

「現在製造業に勤務しており、新卒で営業部に入社して15年以上になります。異業種交流会を通じて他社と比較した際、自社の福利厚生などの還元があまりにも希薄だと感じるようになりました。給与や人間関係を理由に毎月誰かが辞めており、高齢化と技術承継の課題もあります。しかし経営陣は危機感を持っていないのか、労働環境が変わる気配がありません。私は経営者ではありませんが、今後会社としてどうしていくべきでしょうか?」

中堅企業で非常によく耳にする、生々しいご相談です。

会社全体を俯瞰して危機感を持たれている素晴らしい視点ですが、私の答えはいつも一つです。

厳しい言い方になりますが、一介の社員が「今後会社としてどうしていくべきか」と悩むのは、時間の無駄です。

「福利厚生がない」は結果であって、原因ではない

離職率が高い、給料が安い、福利厚生がない。

これらはすべて「結果」であって「原因」ではありません。

原因は極めてシンプルで、今のあなたの会社が「社員に還元できるだけの十分な利益を出せるビジネスモデルになっていないから」です。

営業部も製造部も高齢化し疲弊しているということは、過去のやり方を踏襲するだけで、未来に向けた「投資(マーケティングや仕組み化)」を経営陣が怠ってきた証拠です。

経営陣が未来への投資を放棄し、危機感すら持っていない以上、抜本的な労働環境の改善は起こり得ません。

経営ができないのは、”罪”だと思っています。

上を変えようとするのは、ドラマの中だけの話

「会社を変えるために、経営陣にプレゼンをする」「上司を巻き込んで会社を動かす」

聞こえはいいですが、はっきり言って、下から上を変えて会社が良くなるというのは、漫画やドラマの中だけの話です。

現実の組織では、ほぼ不可能です。

そもそも、異業種交流会などで外に出ると、他の会社の社長や役員がとても立派に見えるものです。

しかし、それは「外行きの顔」であって、実際に中で働いてみたらとんでもなかった、というのはよくある話です。

今の会社への不満があるからこそ、ネガティブな情報ばかりに目が行っている状態だということを、まずは自覚する必要があります。

「経営者じゃないこと」は、最大の特権(ラッキー)です

会社を憂うお気持ちはわかりますが、まずは「自分は経営者ではなく、一介の社員である」という事実をポジティブに受け入れてください。

経営者ではないあなたは、非常に「ラッキー」なのです。

なぜなら、経営者はどれだけ会社が腐っていても、負債や責任があるため簡単には逃げられません。

しかし、社員であるあなたには「辞める」「転職する」という最強のカードが残されているからです。

経営陣が本当に危機感を持っておらず、会社がどうやって潰れていくのかを内側からノーリスクで観察できるのだとしたら、それはある意味でラッキーな環境とも言えます。

会社を変えようとするな、自分の「ピラミッド」を大きくしろ

それでももし「この会社に残る」と決断するのであれば、戦い方を根本から変えなければなりません。

あなたがやるべきことは、会社全体を憂うことではなく、目の前の「自分のチーム(部下)」を勝たせることだけです。

15年の営業経験があるのなら、自分の部下や後輩を徹底的に指導し、自分の部署だけで圧倒的な成果を出してください。

そうすれば必然的にあなたの役職が上がり、管轄する組織が大きくなります。

そこでまた自分のスタッフと成果を出す。

このサイクルをひたすら繰り返し、自分の「ピラミッド(陣地)」をどんどん大きくして、自らが会社を動かせる超重要な役職に就くまで登り詰めるのです。

組織を変えたいなら、自分が上に行くしかありません。

究極の選択肢:自らが「営業会社」として独立する

最後に、15年勤め上げたあなただからこそ取れる「ウルトラC」の選択肢を一つ提示します。

もし、製造現場と営業部の間に「俺たちの技術のおかげだ」「いや、俺たちが売っているからだ」という対立構造があるのなら、いっそのこと、あなたが営業部員を引き連れて「営業会社」として独立してしまうのです。

そして、今の会社と業務委託契約を結び、営業を請け負います。

会社側からすれば、社会保険料などの固定経費が大幅に削減でき、リストラもせずに済むため、危機感を持った社長であれば「ありがとう」と喜ぶはずです。

あなたも、自分たちの力で自由に他社の商材を売るなど、ビジネスの幅を広げることができます。

もちろん相当な覚悟が必要ですが、資本主義においては、こうした経営的なスキームを仕掛けることも可能なのです。

まとめると

「会社を良くしたい」という気持ちは、ビジネスパーソンとして尊いものです。

ですが、権限のない立場で会社を変えようとすることは、徒労に終わります。

あなたには、いつでも外のチャンスを掴む権利があります。

もし残るのであれば、会社を変えようとするのではなく、自分の陣地を広げ、自らが上に立つことだけに集中してください。

今回は、動かない組織における一社員の生存戦略についてのお話でした。

現在、私はYoutube、Podcastにて番組を行っています。

そこでは、リスナーさんからの質問にお答えする形で少し泥臭い経営論を台本なしで展開しています。

よろしければそちらもご確認いただければ幸いです。

それでは次のコラムでお会いしましょう。

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