「見える化」の勘違い

「見える化」とは、その業務を行うときに当事者しかわからないものを可視化することで問題点や改善点を発見できるようにすることを言います。

 

とても簡単な例では、営業成績を事務所のグラフで張り出して皆がわかるようになるアレも見える化ですし、店舗経営のPOPや社内外でプレゼンなど、今では幅広い意味で普段は見えにくいものを可視化することを指すことが多くなってきています。

 

営業やマネジメントなどビジネスの現場では「ちゃんと見える化にしないといけない」というようなことが言われますが、実際にその本質を捉えている人は少ないと思います。

 

ここでのポイントはひとつだけです。

 

 

「見える化をするなら1秒で理解できるものにする」

 

 

これを意識してください。

 

わざわざ見える化にしなくてはいけないよということは本来、わかりにくいからです。

 

それをわざわざ時間をかけて見ないと理解できないようなものを作ったところで誰も見てくれないと思った方がいいでしょう。

 

それを私は「読む用化」と言っていますが、わかりにくいものをちょっとわかりやすくしたところで、作ったリーダーの自己満足で終わることが多いものです。

 

例えば営業成績やノルマまでの貼り出しを可愛く工夫したPOPのようなものを作る人がいますが、そもそも見える化にそこまで工夫をしなくてはいけないチームであれば問題点はもっと深くにあると考えた方がいいでしょう。

 

私が今まで見てきた組織では、リーダーシップが取れている集団ほど見せかけの「見える化」はしておらず、逆にリーダーシップに自信がない、上司の目を気にして「管理している」「みんなで目標に向かってすすんでいる」と見せたいリーダーほど「見える化」にこだわりを見せ“アピール”をしています。

 

 

工場や作業の現場で全員が安全に作業を行うためや、外国人の多い職場で可視化をしなくてはいけない場合を除いて、見える化は「読む用化」「アピール用化」されていることが多いのが現状です。

 

 

では、1秒で理解できる見える化が役に立つ現場はどこでしょう。

 

 

ひとつは顧客接点のある現場と考えています。

 

例えばPOPなど、お客さまが知らない商品を魅力的に見えるようにするためのものも見える化のひとつと言えます。

 

パッと見て「良さそう」と思わせるPOPを作るには技術や色合いなどセンスも必要です。

逆に、わざと「読む用化」にすることもテクニックとも言えますのでうまく使い分けてください。

 

 

そして、ビジネスの現場の1番の見える化は「あなた自身」です。

 

始めてくるお客さまや、営業先の人、近隣店舗や会社の人から一目で見て「〇〇な人だ」と思ってもらえるように服装や立ち振る舞いからイメージの見える化はできているでしょうか?

 

他にも、机の整理整頓ができているだけできっちりした人に「見える」ものです。

 

このように実は、自分自身のプロデュースも見える化の応用がききます。

1秒で思った判断をしてもらえるようにうまく見えるようにしてください。

 

 

「見える化をするなら1秒で理解できるものにする」というテーマでしたが、どんな職場にも、誰に対しても応用はききますので実践してください。

 

 

「見える化だ!」といって商品にデカデカと金額POPを書くのは「ドンキ化」ですのでくれぐれも注意してくださいね。

 

扱って欲しいテーマ、困っていることがあればいつでもご連絡ください。

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