2回目の緊急事態宣言で感じたこと

これを書いている2021年1月は、日本では東京、大阪だけでなく11都道府県に緊急事態宣言が出ている状況で、経営者の方からは悲痛な声が聞こえてくる状況にあります。

 

海外にお住いの方もおられるので、少し説明をさせていただくと、前回に引き続き今回も飲食店には1日6万円の給付金が出るという仕組みになっています。

 

今回は店舗経営者の時間やお金について少し書こうと思いまし。

 

お店を閉めるとお客さまが離れる?

「昨年の緊急事態宣言時にお店を閉めたことによってお客さまが宣言明けも戻ってこなかったから今回はお店を開けようと思う」

こんな声を聞くことがあります。

 

分かりやすく大阪の飲食店にフォーカスしますが、大阪は12月16日から1月13日までは1店舗あたり1日4万円、1月14日から2月7日までは6万円の給付金が国と府から支払われることになっています。

固定費はそれぞれのお店であるものの、1日4万ないし6万円は「売上」ではなく原則的に「利益」(会計的には「営業外収益」)になりますので、この期間、12月16日から2月7日までの間で298万円を得ることができます。

 

話を戻しますが、この状況で皆さんは何をしますか?

「お店を閉めたらお客さまが減る」という理由でお店を開けますか?

それともお店を閉めて別のことをしますか?

飲食店経営者になったつもりで少し考えてみてください。

 

 

私の結論は「お店は開けても閉めてもどちらでもよく、未来のことをする」です。

 

解説しますが、まず「お店を閉めたらその後お客さまが減る」はウソです。

「実際経験した」という経営者がいたので話を聞きましたが、それはただ単に「今のこと」だけやっていたからです。

 

今のことと未来のこととは

今のこととは簡単に言うと「今日の収入」です。

未来のこととは「未来の収入」です。

 

当たり前ですがお客さまというのは企業側が何もしなければ少しずつ減っていきます。

お店を閉めている“だけ”であれば間違いなくお客さまは減るでしょう。それだけでなく、緊急事態宣言が出ており飲食にいく人が減っている中で普通にお店を開けていてもやはり来月、再来月のお客さまは減っていくと言っても間違いはないでしょう。

 

時間とお金はイコールの関係にあります。

 

例えば、給料が30万円あれば生きていけるのであれば、60万円を貯金できると2カ月間早く働かなくてよくなる、もしくは2カ月間別のことをしても良いという「時間」を手に入れたことと同じになります。

 

それと同じでお店の維持に必要なお金が100万円であればほぼ3カ月間は「今のことをしなくてもいい」という状態を手に入れたことになります。

 

他には1カ月間は何もせず、未来の収益ために198万円を投資しても良いということになります。

 

この状況でお客さまが減ったというのはどういう状況なのでしょうか?冒頭の経営者のような方は「ただお店を開けていた」か「ただお店を閉めていた」だけということがわかります。

 

そして、当たり前のことですが飲食店だけが今回の給付金を手に入れることができており、他の業種ではそういった手当は出ません。

それだけ恵まれた環境にあるということです。

 

本当ならば未来のことは同時に行う                                               

つまり、経営では今のことをしながら、未来のことを同時に行わなくてはいけません。

ほとんどの起業したての経営者は「今の収入」のために一生懸命働きますが、ある程度余裕が出たら「今の収入」をある程度で止めて「未来のための動き」を取るようにしなければいけません。

詳しいことは、三分割理論(時間編)に書いていますが、時間の配分を意識しなくてはこの経営者の方のように「今」のためだけに一生懸命やり、そのために社会の変化や流行り廃りに対して“大きく”影響されてしまうことになりかねません。

 

今回、2回目の緊急事態宣言では1回目の失敗を気づかずに活かせていない経営者が非常に多いことに気づきました。

 

それだけに気づいた人は先にいけるのかなとも思います。

先人のことばで「寝た子は起こすな」とありますが、ある一定の競争社会ではこれも良いのかなと思いながら周りにいる優秀な方はどんどん起こしていこうと思った次第です。

 

最近、なかなか忙しくブログが書けていませんでしたが、復活しますのでまたご意見ご感想お聞かせください。

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