アメーバ経営をご存知でしょうか?
京セラの稲森会長の発明した万能の経営手法ともいわれ、多くの会社で取り入れられています。
中には「アメーバ経営は万能か」みたいな議論もあるくらい素晴らしい経営手法です。
実際に万能かどうかは別としても、稲森氏はオーナー経営者が中心だった日本でさまざまな業界の会社の業績改善を成し遂げている「プロ経営者」の第一人者ともいえる人なので内容は間違いないものと言えます。
アメーバ経営を簡単に言うと、今までは会社単位で売上や経費などをざっくりと勘定していたものを、切り分けられる最小の単位で組織を分け、そこで採算の考え植え付けることで、全員が経営者意識を持って取り組むというものです。
大きなどんぶり勘定から組織単位、チーム単位の採算性とも言えます。
つまり、ひとつの会社ではなく、それぞれの部門ごとに売上、経費を出し、経営を意識する人を増やすという経営手法です。
そして、評価方式は時間当たりの一人当たりの生産性が重視されています。
これは製造業ではないと、互換性が非常に難しいので知識として知っていてください。
しかし、応用できることは多く、各チームあたりの人件費がしっかり収益を生み出しているのかを注意しながら業務に取り組むことはほとんどの業種で重要です。
稲森和夫氏著『アメーバ経営』は組織経営者にとっては非常に参考になるものですので一度読んでみてください。
年代的に多少の精神論がありますが、応用のきくものです。
さて、アメーバ経営で重視される経営者意識について、それは本を読んでもらえればと思うので、ここでは「働き方」と交えて話したいと思います。
店舗を運営するにあたって経営者意識はとても大事です。
経営者意識となってくると、そこには「自己犠牲の精神」も少なからず入ってくるかと感じます。
個人経営やフリーランスであれば、365日働いても時間がまだまだ足りない場合もあれば、200日休んでもOKという場合もあるでしょう。
逆にサラリーマンは決まった時間で働いて結果に多少の連動はしても「給料」というものがあります。
今は時代的にがむしゃらに働いたら給料が比例して増えるわけでも特別ご褒美が得られるということはありません。
(私がオートバイの販売店で働いていたときは業績連動で年間の年俸が決められていましたが、時代に合わせ途中から上下変動が極端に減りました。)
とくに今の時代において色々な仕組上、会社員は責任と交換に保証が受けられているというのは大きな違いですが、サラリーマンは働き方がフルタイムであるだけで、パートタイムと概念は近いかもしれませんね。
会社のいう経営者意識とは「とにかく働け」というものに近いかもしれませんが、本当の経営者意識とは「自分の生活全般を経営すること」の意識ではないでしょうか。
5年後、10年後にどのような生活をしていたいか、それのために何を身に付けるか考える。
そして、アメーバ経営で言うと最小経費で最大利益を生むことを考えなくてはいけないでしょう。
中には、やりたいことがない、何がしたいかわからない、という人もいますが、それだったら適当な仕事に就いたら良いと思っています。
そういう人でも「でもそんな仕事は嫌」ということがきっとあり、結局はやりたいことがある場合がほとんどだからです。
そもそも、自分の生活を経営する意識のない人が、他人が経営している会社の仕事で経営者意識を持てるわけがありませんね。
さて、結局は「働き方」はこうあるべきだ、というものはありません。
結局は資本主義社会は稼ぐ社会ということに違いはありません。
稼ぐ力を付けた人が勝つ仕組みになっている以上、もし好きなことをしたいなら稼ぐ力は付けるべきでしょう。
そのために、本当に仕事とプライベートは切り分けるのか、仕事のために生活をささげて良いのか、自分のために全て利用するのが経営者意識なのではないでしょうか。
最後にアメーバ経営の話に戻しますが、アメーバ経営のシステムというものは良くも悪くも「気持ち」とか「情熱」を大事にしています。
※読んだことある人が多いと思いますが、アメーバ経営の本をまた見ておいてください。
そしてビジネス書を読むときはそのまま鵜呑みにするのではなく、「健全的な批判」の気持ちも忘れずに持って読みましょう。
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