オーディオブックをお使いの方は多いでしょうか?
やっと日本でも、耳からの学習というものを、ポッドキャストをはじめ、ラジオ形式の学習方法として非常に効率の良いものとされ認知されてきました。
春に流行ったClub Houseもその中の一つかもしれませんね。
今回はビジネスにおいて、オーディオブックについて私の考えをお話しします。
結論としては便利、でも、、
私はビジネス書を効率よくインプットするために、やっと最近になってアマゾンオーディブルを登録しました。そしてサンプルをいくつか聞き、気になった本を聞き始めたのですが、断念しました。
まず、大前提として何かしながら聞けるというもの、通勤や移動中も聞けるというのは非常に便利です。
また、アマゾンオーディブルに関しては、プロのナレーターの方が読んでいるため綺麗な言葉でとても聞き心地も良いものでした。
しかし、普通のビジネス書1冊読み上げるまでにかかる時間は5時間から10時間かかります。
これは長すぎです。
中には「でも、“ながら”で聞けるならいいんじゃないの?」という方もいるかと思いますが、そもそも学習というものは「ながら」でするものではないというもの、そして、ただ聞くだけでなく内容を理解しようと思いながら聞くと、他のことをしながらだといつの間にか聞き逃している数分というものが出てきてしまうのです。
オーディオブックは非常に便利かもしれませんが、実は時間がもったいないというのがひとつの結論でした。
読み上げ用に本は作られてない
そもそもの話になりますが、本は読むために作られているため、読み上げようにはつくられていません。そのため、本によっては「()」が多いものや、章の作り方が特殊なものがあります。特にビジネス書ではそれが顕著に感じられました。
そして、ビジネス書の読み方としては2種類あるかと思います。
ひとつめは、欲しい情報を得るために読む
ふたつめは、情報を先に仕入れるために読む
ひとつめの、欲しい情報のために読む場合、心理学の「カラーバス効果」というものが非常に有効です。カラーバス効果というのは、例えば、欲しい車があれば、街中で走っている欲しい車種が目に付いたり、その車種が普段よりも多く感じるようになるというものです。
それをビジネス書を読むときに応用したのが、本田直之さんの『レバレッジリーディング』という本でも書かれている手法です。
「営業のコツ」を知りたいと思っていれば本をパラパラとめくっていくだけでその情報が引っかかってきて、その情報を抜き出して読めばよいという考え方です。
そのため、本田さんは1冊15分程度で読むらしいのですが、忙しい方や決めた情報をどんどん仕入れたい方にはこういった読み方もよいのかもしれません。ちなみに私は挑戦しましたが、2回目に読むときなどは使いますが、1回目に読むときはけっこう集中力がいるのでしていません。
ふたつめの、情報の先仕入れですが、これは「いつかこういう人と話せるときのために事前に読んでおこう」というものに近いと思ってください。
これは今後ビジネスを拡大していこうとしている人、人脈を広げようとしている人の読み方ですが、そういう場合は流し読みというよりは、じっくり知識を入れる場合と、事前にそれらしき本を買って家に置いておく「積ん読」と言われる場合が多いと思われます。
いずれも、オーディオブックはあまり該当しないのではないでしょうか。
ちなみに、聞くために作られたポッドキャストやラジオ番組のような形式のものは非常に学習効率がいいと思っています。
最大の問題点
最大の問題点は良い本に出会いにくいということです。
僕が今まで見た「あの本はこのステージの人にはぴったりだな」と思ってお勧めしたい本は1冊もなく、ベストセラーのような本は多くあり、本や本屋に慣れていない層の人たちからすると「沢山から選べている」という錯覚に陥れるようになっています。
本屋さんを歩いて目に付いた本を手に取ってという感覚を疑似体験できなくはないのですが、それにしてはひとつのカテゴリーに対しての絶対量が少なく感じました。
これは知識を本から得るか、ネットから得るか、という問題と似ていて、このオーディオブックはネットで知識を得る形に非常に近く、「知っていることは深堀りできるが、知らないことはそもそも調べられずに知識の近くにもこない」という点が同じように感じました。
圧倒的な量から「ハッとする」タイトルや内容を見つけるという感覚があればよいのになと思いながらもオーディオブックでは難しいのかもしれませんね。
もちろん、使い方次第
ではどんな人にぴったりなのか。
それは、「本を読む前段階の人」です。
一般的には活字では難しい本がビジネス書の古典には数多くあります。
小さい字で難しい言い回しで何日かかって読むのだろう、そんな本を読むときの前の段階では役に立つのではないかと思います。
もちろん、難しい本は聞くのも大変だと思いますので、本当にその本の内容を手に入れたい場合は、、「漫画でわかる〇〇」やYoutubeで本を解説している動画を見てからをおすすめします。
今のところは僕の知っている優秀な経営者の方でオーディオブックを使っている人はいなかったので検証してみましたが、今後色々な進化を遂げていく可能性のある分野ですので注目したいと思います。
オーディオブックや耳からの学習についてご意見等ある方はぜひコメントください!
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