勘違いは怖い

今回は自戒の意味も込めて、勘違いするとどうなるのかについて考えようと思います。

結論から先に申し上げますと「勘違いは誰にでもあるから注意してくれる人間を周りに置かないといけない」ということです。

 

ではいきましょう。

 

私の知っている経営コンサルタントの方で、こんなことを言っている方がいました。

 

「若いうちはどんどん修行するつもりでがむしゃらに働かなくてはいけない。そのために、会社に入ったらとにかく上司の言うことを聞いて仕事を覚えて任されるようにならなくてはいけない。自分を甘やかすのではなく厳しい世界に自分から入っていかなくてはいけない。“可愛い子には旅をさせろ”というのと同じなんです。“トラベル”の語源は“トラブル”だから、どんどん動いて色々なトラブルを乗り越えなければいけないんです」

 

さて、仕事や若い方の働き方については色々な考え方はありますのでここでは考えないとして、ひとつ重要な間違いがあります。

それは「トラベルの語源がトラブル」という話です。

これは何も知らない人からしたら「トラベルの語源はトラブル」と「かわいい子には旅をさせろ」という文脈がぴったり当てはまるのですが、実際はそもそもが違います。

(これについては各自でお調べください。)

 

語源は二つとも「苦しむ」的な意味合いの言葉ではあるので捉え方によっては「トラブルとトラベルのふたつの言葉の語源は似ている」というのは正解かもしれませんが先述のセリフは間違いとなります。

 

さて、前置きがずいぶん長くなってしまいましたが、結局のところ、勘違いのまま知識をいれてしまい、堂々ともっともらしく人に伝えることで、その道の“プロ”から見ると「この人は他のことも浅いのではないか?」と思われることがあるのです。

 

私は英語業界にいたため、この語源の話は幾度となく耳にしてきました。そして、このコンサルタントの方が言ったセリフを聞いてから「他の分野もすごく詳しそうに話しているが浅いのではないか?」と考えるようになりました。

 

ちなみにこの方は日本でも屈指の経営コンサルタントの方で、書籍も10冊近く出版されています。

 

 

このことから、私は2つのことを考えるようになりました。

 

ひとつめは

その業界のプロの人に聞くこと、もしくは調べること。

ふたつめは

勘違いすることはあるので周りに注意してくれる人を必ず数名置いておくこと

 

おそらく、このコンサルタントの方はあまり周りに注意する人がいないのだと思います。その証拠にこの話を私は5回ほど聞いたことがあります。

もし、周りに注視してくれる人がいたらおそらく2回目くらいで「先生、調べたら違ったのですが、、」などという会話があるはずです。

 

人間は誰しも勘違いや思い込みがあります。

 

そのときに、注意してもらえるように人間関係を作らなくてはいけないなと自戒の念をこめて書いてみました。

 

「実るほど頭が下がる稲穂かな」

 

これを忘れないようにしたいものですね。

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