ダメな旅行者とダメな経営者は似ている

最近、会社員だけでなく経営者の中でも不思議な光景をよく目の当たりにするようになりました。

 

 

その現象は、日本で英会話教室で働いていたときにネイティブ講師の発言、シドニーに住んでいたときにワーキングホリデーの生徒の発言、ハワイ旅行に行ったときにたまたま一緒のレストランにいた若いカップルの発言と非常に似ていたものなので、皆さんとシェアできればと思っています。

 

今回の内容は勉強になる類のものではありませんのであしからず。

 

 

冒頭の人たちの共通点は「自らその状況に進んでいるのにただ文句を言う」という普通に考えたらおかしなことです。

 

 

それがどういうことか、少し説明をさせてください。

 

 

日本に来た外国人講師が「日本には〇〇がない、○○が不便だ」

ワーホリの生徒が「オーストラリアは私たちに全然〇〇をしてくれない」

海外旅行に来たカップルが「注文しにくいし、ハワイは全然○○がなってない」

 

 

皆さんも言ったことのある発言があるかもしれませんが、海外に行く、または来た人が怒り、または落胆しながら言うことがあるセリフかもしれません。

 

実はこれは当たり前のこと、なぜなら普通はその国が定めたルールやその国の習慣は「自国の人が住みやすいように、自国の人を守るように作られている」からです。

 

 

アメリカはアメリカ人が住みやすいように作られていて、日本は日本人が住みやすいように作られているのです。

 

 

実はこれを見落としているのは旅行者レベルの“素人”だけではありません。

 

 

経営者でもこういうことを見落としているのです。

 

 

今回のコロナ禍と言われる状況で「国は守ってくれない」「国が守るのは上場企業だけだ」という発言をしている店舗経営者や中小企業の経営者は数多くいます。

 

恥ずかしいことにTVのインタビューなんかでこんな発言をしてしまうのです。

 

 

そもそも、国は上場企業を守ります。

 

 

理由はさまざまあるでしょうが、納めている税金の額が違います。

 

日本の中小企業はほとんどが節税という名の“半脱税”を行い、極めて少ない税金を納めるところも多く、税理士ですらそのアドバイスを行います。

 

「中小企業の〇割は赤字経営」という話が出てくることがありますが、なぜかそういう会社の社長は高級車を乗っている現状があります。

 

今回は税金の話ではないので、ここまで。

 

 

さて、話を戻しますが、会社を法人という“人”とみなしたとき、国の優先は、

 

上場大企業→上場中小企業→国民→中小企業→個人事業主

 

こんな順番で国の経営をすることでしょう。

 

みなさんの会社の優先順位が株主→経営者→経営幹部→管理職→社員→パート

 

こうなるのと全く同じ構造です。

 

 

さて、この国に救われないと考える経営者の文句はハワイ旅行にいって「日本人にやさしくない、メニューが英語ばかり、注文の仕方がわからない」と文句を言っている人と変わらないと思いませんか。

 

 

少し、ビジネスモデルについて話をすすめさせていただきますが、実はこの現象を使えばビジネスは成り立ちます。

 

 

国は自国民を優先して考えるということは、その国に言っている外国人向けのサービスを行うことです。

 

 

海外に住んでいる日本人は日本人向けのサービスを重宝してくれます。

 

シドニーではいくつもの日本人向けのサービスがありましたが、中国人は中国人向けのサービスを行っていました。

 

 

それの失敗例は「京都」かもしれません。

 

 

京都の多くのお店は大きく「外国人向け」のサービスを行いました。

 

お店には英語だけでなく、中国語、韓国語の表記のメニューが当たり前のようにあり、街は日本人以外で溢れました。

 

もちろん、これによって今は大ダメージをくらっているばかりか、地域のファンが離れ、人が来なくなっているお店も非常に多くあります。

 

 

原則、国は自国民へのサービスを行うということ、そして、ビジネスモデルとしては逆に海外から来ている人向けにサービスを行うということもあります。

 

しかし、全体が「居住者」ではなく「旅行者」を対象にしだしたら、早めに自国民に向けたサービス、特に地域の方、富裕層向けに目を向けることが良いでしょう。

 

 

やはり、地元の生活者に愛されない会社は成り立たないのです。

 

 

日本にはこういった意味ではチャンスは転がっています。

 

何故なら日本人経営者のほとんどは「安くする」ことは得意でも「高くする」ことを苦手とするからです。

 

そのため、高単価の商品やサービスの提供は日本国内では空白が出来ています。

 

ここはチャンスではないでしょうか。

 

 

私もここを今後狙いに行こうと思っています。

 

 

冒頭の「自ら行って文句を言う人」たちにないのは情報収集と理解力です。

 

やはり、ビジネスにおいても「感情」ではなく「情報」で動かなくてはいけないですね。

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