お金を使うことは買い物
お金を使うとはどういうことか、一般的には「買い物」をするためにお金を使いますが、それは経営者にとっても同じことです。
では、経営者にとっての買い物とは何でしょうか?
仕入れを行う?
設備を買う?
人を雇う?
これら全て正解ですが、大きな答えとしては少しだけ外れていると言えます。
経営者にとってお金を使うということは、買い物をするということは、「お金を払って売上を買っている」以外のなにものでもありません。
極端な話、100万円を払って100万1円以上の利益を出すために、お金を払っているという考えを持たなくてはいけません。
そのような感覚が理解できたときにはじめてお金の使い方、という話に入れると思います。
お金の使い方は「消費・浪費・投資」
一般的にお金の使い方は「消費・浪費・投資」とされていますが、先ほどの話で言うと、経営者は全て「投資」としてのお金の使い方、そして考え方を持つべきでしょう。
一般的なビジネスパーソンが、泊まるホテルをビジネスホテルから高級ホテルにすることは贅沢、つまり「浪費」と考えても良いでしょうが、経営者がそのホテルに泊まることでリラックスして商談に挑める、モチベーションが上がる、または同じレベルの経営者と同じ経験ができ、それらが今後のビジネスにいかせるという考えであれば、これは「投資」となり、まさにお金を払って売上を買っている行為になります。
会社員では役職者だけは新幹線でグリーン車を使えるというのはそういう意味合いもあります。(もちろん、なんとなく風習として続いている会社も多々あります)
見直すべき使い方
つまり、お金で売上を買っているという考え方を持ってすると、経営者は会社の成長、事業の成長に繋がらないお金は1円も使ってはいけないと肝に銘じなくてはいけません。
本当によくあるパターンですが、「利益が出て払う税金が多くなるので車を買う」というものはたいていの状況では不必要な出費になることが多いです。
これは個人経営の延長線上にある中小企業によくある事例ですが、利益が多くなると税金が多くなるので、経費として使って利益を少なくするというものです。
9割以上の中小企業がこれをしていると言っても良いでしょうし、税理士もそれを進める人が多いのが現状ですが、冷静に「企業価値」考えたときには「利益を出している会社」か「利益が少ない会社」どちらの価値が高いか、これは答え合わせをする必要もありませんね。
利益減らすことで本来であれば株価(企業価値)が下がります。
そして、本来の価値と比べ、銀行からの融資額が下がります。
そのため、景気が悪くなった時に、対処できなくなりまた価値が下がります。
最後に、企業価値が下がると出口戦略で売却すらできなくなります。
つまり、わざと利益を減らすという行為自体が会社では絶対にしてはいけない行為ということになります。
ほとんどの中小企業の経営者はこれをわからずにわざと赤字で経営をしているため、事業の承継や、売却で困るならまだしも、経営をしたい意志があっても存続できない状況に陥っています。
売上を買っていますか?
皆さんは、お金を使って売上を買っている意識はお持ちでしたか?
まだの方は、これを機に買い物をしているという意識を持ち、マーケティングや商品開発、そして雇用などを考えていただければと思います。
当たり前のことですが、100円使って101円にすれば良く、99円になれば失敗、その考えを持ち、その上での期間の設定や目標管理が出来れば必ず成長します。
参考にしていただければ幸いです。
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