経営と占い

占い師を囲う経営者たち

皆さんは占いが好きですか?

 

四柱推命、手相、タロット、水晶など占いと聞いたら様々な種類のものが思い浮かぶかと思いますが、私の学生時代、繁華街には「占いの館」のようなものがあったものです。今では小さめのショッピングモールの一角でやっているのを見ることはありますね。

 

今回は、占いと経営について、また、今まで見た占いを経営判断に使う経営者の人たちについて話そうとかと思います。

 

 

占いとは

 

ちなみに占いは3種類に大別されます。

 

①命術(生年月日や名前など動かせないものをもとに占う)

②卜術(ボクジュツと読み、その場で偶然出たもので占う)

③相術(人相、手相、今の住まいのように形のあるもの)

 

姓名判断は命術、タロットは卜術のように、普段よく耳にする占いもこのように大別されると言って良いでしょう。

 

いずれの占い術も古くからあるものです。

 

そして、古くから経営者の中には占い師に判断を頼る、または占い師の示した方向に物事を決めるということが行われてきました。

 

経営者が占い師に頼り失敗する企業

 

ここからが本題になりますが、占い師に頼って経営判断を間違った経営者は有名なところから無名なところまで数知れずあります。

 

電子機器を扱うセイコーは過去に会長が占い師の女性を月100万円で顧問としておき、そのために左遷されたり、役職を下ろされたり、ビジネスが停滞したというのは書籍にもなっており有名な話ではありますが、私の知っている企業も、占い師が月1回社長室に訪問し、人事査定などを行っています。

 

このような例は山ほどあり、経営幹部にそれがばれて、「社長(会長)は占い師を雇って経営の方針を決めたり人事考課をしたりしている」と言われることもしばしばあります。

 

当たり前ですが、ビジネスの経営判断は占いでは決められません。

 

経営判断を占い師に託してはいけません。

 

これは私の考える答えです。

 

経営者が占い師に頼るとき

 

なぜ、数々の企業が失敗している中、まだ経営者の中で占い師に頼る人がいるのでしょう?

 

これにはいくつか理由があるでしょう。

 

その中でも一番大きいのは「経営者は孤独」ということです。

 

会社員でも、一般社員より課長、課長より部長、部長より取締役、といったように役職が上がっていくと共に相談相手、相談してよい相手はどんどん減っていきます。

 

そのため、外部の“プロ”に相談相手を求めるのは当然のことかもしれません。経営コンサルティングでもそのような依頼ももちろんあります。しかし、経営者の方にとっては経営コンサルタントに相談するということを「出来ない経営者のようだ」と思って避ける人もいます。その結果、占い師に行きつくというパターンはよく聞きます。

 

そして、自分の経営判断に自信があるからこそ、占い師の「言って欲しいことを言ってくれる能力」にグッと引き込まれ、いつのまにか言いなりになってしまうというのが最悪のシナリオです。

 

ちなみに、人は自分に大きな衝撃を与えてくれた人には一気に心を持っていかれるものです。かつてオウム真理教に超有名大学出身者が多かったのはきっとそういう面もあるでしょう。

 

ちなみに、私は経営者が占い師を雇うことを反対しません。

 

占い師との付き合い方

 

実は先述した「なぜ、数々の企業が失敗している中、まだ経営者の中で占い師に頼る人がいるのでしょう?」という質問の答えがもうひとつあると思っています。

 

それは「占い師を上手に使いこなしているから」です。

 

 

私は全ての人も道具も関わり方、付き合い方、使い方だと思っています。

 

ひとつの判断材料として占いと付き合う(このバランスが難しいのですが)ことができるのであれば、自信を持った判断の方法のひとつとして採用しても良いでしょう。

 

しかし、失敗するタイプの経営者は「経営に自信がある」「相談する人がいない」「思い込みやすい」この3点が備わっている人に多いように思います。

 

皆さんはどうでしょうか?

 

 

「あなたは水があるところに移動すれば良い結果が得られます」

 

本当に占い師にこう言われたらどう思いますか?

 

私の会社は大阪市の住之江区にありますが、大阪市の中でも海と隣接した区です。その前にはシドニーに住んでおり、シドニーと言えば海とは切っても切り離せない地域です。そして今住んでいる家は前に川が流れています。また、飲食の事業は水を使います。そしてこれを書いている日は雨が降っています。

 

あれ、全部当てはまっているな、、?

 

これは実際僕が言われたことのある占いですが、実際に考え方によっては水はどこにでもあり、僕のように「全部にいえるやん」って思う人もいれば、その数か月後に「言われた通りに川の近くで商談したら決まった!」と思う人もいます。

 

重ねて言いますが、占いに対して否定はしません。

むしろ、僕は好きな方だと思います。

 

しかし、経営判断は経営者が行うもの、というのは絶対要件でしょう。

 

色々な企業が、占い師だけでなく、親族の意見によって潰れた事例は上げればきりがありません。実際に皆さんの周りにも今まさにそういうところがあるでしょう。

 

どんな物事も関わり方、付き合い方、そして使い方を大事にしてほしいと思います。

 

 

みなさんの周りにも面白い事例があればぜひ公式LINEにて教えて下さい!

 

ではまた!

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